一つのExcel(エクセル)ファイルを複数の人が更新する場合、数字や文字の入力方法をきちんとルール化していないと、編集する人によっては数字やカタカナを半角で入力する人もいれば全角で入力する人もいるでしょう。また、アルファベットを大文字で入力する人もいれば、小文字で入力する人もいるでしょう。
そのようなファイルは、半角と全角、大文字と小文字が混在しており、見た目にも美しくなく、文字列の検索にも影響が出てしまいます。
半角と全角、大文字と小文字を統一する場合、修正箇所が少なければ1つずつ手作業で修正しても良いですが、修正箇所が多いと手作業で修正するのは現実的とは言えません。
そこでここでは、Microsoft Excel(エクセル)で関数を使って半角/全角や大文字/小文字に一括変換する方法を紹介します。
目次
半角に一括変換する
セルに入力されている文字列のうち、英数字やカタカナを半角に変換するには「ASC」関数を利用します。
ASC関数の書式は、次のとおりです。
=ASC(文字列)
ここでは、A列に入力されているデータを、ASC関数を使って半角に変換しB列に表示するため、セルB1に「=ASC(B1)」と入力します。
すると、セルB1に半角に変換されたデータが表示されます。
あとは、セルB1をコピーして、B列の他のセルにコピーすれば、A列のデータを半角に統一できます。
なお、B列は表示上は半角に変換された文字列ですが、入力されているのは数式なので、エクセル内でB列の文字列をコピーするときは「形式を選択してコピー」で「値」をコピーする必要があります。
全角に一括変換する
セルに入力されている文字列のうち、英数字やカタカナを全角に変換するには「JIS」関数を利用します。
手順は、文字列を半角に統一するときと同じ要領で、全角に変換するための列を用意して、その列に「=JIS(A1)」というように数式を入力します。
英字を小文字に一括変換する
セルに入力されている文字列のうち、英字を小文字に変換するには「LOWER」関数を利用します。
手順は、文字列を半角に変換するときと同じ要領で、小文字に変換するための列を用意して、その列に「=LOWER(A1)」というように数式を入力します。
英字を大文字に一括変換する
セルに入力されている文字列のうち、英字を大文字に変換するには「UPPER」関数を利用します。
手順は、文字列を半角に統一するときと同じ要領で、大文字に変換するための列を用意して、その列に「=UPPER(A1)」というように数式を入力します。
英単語の先頭のみ大文字に一括変換する
セルに入力されている文字列のうち、英単語の先頭文字だけ大文字に変換するには「PROPER」関数を利用します。
手順は、文字列を半角に変換するときと同じ要領で、変換するための列を用意して、その列に「=PROPER(A1)」というように数式を入力します。
あとがき
複数の人が編集するようなエクセルファイルでは、完成前にここで紹介している関数で、全角・半角、大文字・小文字を統一すれば、効率よく見やすい資料を作成できるでしょう。
ご活用あれ。