Excel(エクセル)の数式でセルを参照する場合、セルの参照方法としては以下の3種類があります。
- 相対参照「A1」
- 絶対参照「$A$1」
- 複合参照「$A1」
そこでここでは、相対参照・絶対参照・複合参照それぞれの参照方法の使い分け方について解説します。
目次
相対参照
「A1」といったようにセル番地をそのまま記述するのが「相対参照」です。
相対参照で記述した場合、数式をコピーすると、参照されるセル番地がコピー先にセルにより自動的に調整されます。
たとえば、以下の表のようにA列の値とB列の値を乗算した値をC列に求める場合、C2セルに「=A2*B2」と入力し、C2セルをC3セルからC10セルにコピーすると、C3セルには「=A3*B3」、C4セルには「=A4*B4」という具合に、参照されるセル番地が自動的に調整された計算式が貼り付けれられます。
※下の画像をクリックすると、動画で確認できます。
絶対参照
行番号と列番号に「$」を付けて「$A$1」と記述するのが「絶対参照」です。
絶対参照でセル番地を記述した場合、数式をコピーしても参照されるセル番地は固定されます。
たとえば、以下の表のようにA2セルの値とB列の値を乗算した値をC列に求める場合、C2セルに「=$A$2*B2」と入力し、C2セルをC3セルからC10セルにコピーすると、C3セルには「=$A$2*B3」、C4セルには「=$A$2*B4」という具合に、A2セルは常に固定された状態で貼り付けられます。
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複合参照
行または列番号にのみ「$」を付けて「$A1」や「A$1」と記述するのが「複合参照」です。
参照する列を固定したい場合は、列記号に「$」を付けて「$A1」と記述し、参照する行を固定したい場合は、行番号に「$」を付けて「A$1」と記述します。
参照方法を切り替える
絶対参照や複合参照でセル番地を入力するとき「$」を直接入力しても良いですが、もっと簡単に入力する方法があります。
それは、数式の中で参照方法を切り替えたいセル番地の記述箇所にカーソルを置いて「F4」キーを押します。
すると、セル参照の方法が「F4」キーを押すたびに「相対参照 → 絶対参照 → 複合参照(行固定)→ 複合参照(列固定)→ 相対参照」と切り替わります。
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ほかのワークシートやブックのセルを参照する
数式の中で、他のワークシートやブックのセルを参照したいときは、数式に「シート名!セル番地」や「ブック名!シート名!セル番地」と直接入力したり、数式の入力中に、ワークシートを切り替えて、参照したいセルをクリックして入力します。
なお、ほかのワークシートのセルをクリックしてセル参照を入力した後は、必ず「Enter」キーを押して数式を入力しているシートに戻ります。そうしないと数式に元のシート名が設定されてしまいます。
あとがき
それぞれの参照方法を使い分ければ、Excelでの作業がより一層スムーズになりますよ。